「部下の話を聞いているつもりなのに、なぜか気持ちがかみ合わない」そんな経験はありませんか? もしかするとそれは相手ではなく、あなたの中の“思い込み”が、見えない壁をつくっているのかもしれません。
今回は、情熱課長がその壁に気づき、変わっていく物語です。
登場人物
情熱課長: 部下の成長を願う熱血課長
吉田部長: 人材育成のベテラン、冷静沈着な部長
目次
▶ 部下にラベルを貼っていませんか?
▶ 思い込みが相手を知るチャンスを奪う
▶ まず自分の見方に気づこう!
▶ 沈黙は大切な時間
▶ 相手の目に何が見えているのか?
▶ 最後にまとめると
▶ 今回の質問
部下にラベルを貼っていませんか?

吉田部長、最近ちょっと悩んでいるんです。どうも部下と話しても、かみ合わないことが多くて。「また言い訳している」とか「結局やる気がないんだろう」と思ってしまうんです。
そうか、そうだんだ。情熱課長、もしかすると、話を聞きながら部下に“ラベル”を貼っているのかもしれないな。
ラベル……ですか?
そう。「この人はこういうタイプだ」「どうせまた同じだ」と決めつけてしまうことだ。
ラベルを貼ってしまうと、相手のことをちゃんと見られなくなってしまう。
たしかに……。そういう思い込みがあるかもしれません(汗)。
思い込みが相手を知るチャンスを奪う

思い込みがあると、どうなると思う?
そうですね。
・部下の成長の芽を見逃す
・相手の本音を引き出せない
・自分のイライラも増える
そんな悪循環になりますね。
その通り。思い込みは、相手を知るチャンスを奪ってしまう。でも、情熱課長は自分の思い込みに気づけている。多くの人は、自分の思い込みに気づかないまま人と関わっているからね。気づけた人は、もう変わり始めているんだよ。
そうですか、少しホッとしました(笑)。どうすればその思い込みを外せるんでしょうか。
まず自分の見方に気づこう!

まずは、“自分の前提”を意識してみよう。話す前に、「私はこの人をどんな人だと思っているだろう?」と自分に聞いてみよう。すると、心がちょっと客観的になれる。
なるほど。まず、自分がどう見ているのかに気づくんですね。
そうすれば、思い込みに気づけて、心がフラットになれる。その状態で、部下が何かミスをしたとき「何があったのかな?」と聞いてみよう。
たしかに、その一言で空気がやわらかくなりそうです。今までは思い込みが先行して、責めることばかり考えていました。だから、上手くいかなかったのか…。
沈黙は大切な時間

そうだね。そして、部下が黙っていても焦らなくて大丈夫だ。沈黙は考えている時間だから、待ってあげよう。「ゆっくり考えて大丈夫だよ」と。
待っている間は「この人は何を大切にしているのかな?」と部下の背景に意識を向けてみよう。きっと、部下を見る目が少しずつ変わってくる。
なるほど…。今まで自分のことばかり考えていました。それが思い込みを生む原因だったかもしれません。
そういえば、最近家族の話をしてくれた部下がいました。あの時、「家族想いなんだね」って声をかけていれば、もっと関係が変わっていたかもしれませんね。
相手の目に何が見えているのか?

そう、その気づきが大事なんだよ。思い込みを外すのは簡単なことじゃない。でも大切なことは、部下を“上司の基準でジャッジする”ことじゃなくて、部下が“どんな世界を見ているのか関心を寄せる”ことなんだ。
なるほど…。部下の見えている世界を知ろうとすることが、思い込みを外すってことなんですね。次に話すときは、
「何があったのかな?」
「次はどうすればいいと思う?」
「一緒に考えてみようか」
と伝えてみます。
いいじゃないか。うまくいかないこともあるだろうけど、それは挑戦してる証拠だ。その度に「今回は何を学べたかな」と振り返れば、必ず前に進める。
最後にまとめると
思い込みを手放すために、
相手を直そうとするのではなく、理解しようとすること。
相手に何が見えているのか、その意識を持った瞬間に、相手も変わり始めるはずだ。
人は見たいようにしか物事を見ない(カール・ユング)
人は見たいように見ます
だからこそ、自分に問いかけてみましょう
私は何を見たいのか
自分だけの世界なのか
それとも相手と共に見る世界なのか
今回の質問
「あなたは、部下にどんな思い込みを持っていますか? それは“真実”でしょうか?」
次回に続きます。お楽しみに!









