後ろ向きは自己防衛反応!?

ある企業の幹部からの相談です。
「後ろ向きな考え方をする部下いて、やる前から出来ないという考え方からスタートしてしまうので困っています。」
読者の皆さんならどんなアドバイスをしてあげますか。
まず後ろ向きな部下を受け止めることからはじめてみましょう。
「後ろ向きだ!」と言って部下を否定している限り、部下は上司の攻撃ビームを感じているので
自己防衛反応を発動して多くは逃げるか固まるかの姿勢に入ります。
言われた通りに仕事をこなすか、何もできなくなってしまいます。
もしかすると後ろ向きと感じるのは、失敗したくない気持ちが強いのかもしれません。
あるいは慎重に進めたいという本人の特性かもしれません。
ここでは、『後ろ向きな部下』ではなく『慎重に進めたい部下』というように捉え方を変えてみましょう。
仕事を任せるときの3つのポイント

その上で3つのポイントを押さえた仕事の任せ方をしてください。
一つ目のポイントは、仕事の目的とゴールを明確に伝えましょう。
例えば
「この企画書は、今後の顧客の購買傾向を検討するために使用します。来週月曜の営業会議で使うので金曜日の午前中までに仕上げて欲しい」
と。
二つ目のポイントは、使えるリソース(条件)を明確にしてあげることです。
例えば
「必要な情報は、この調査データーにあります。わからないことがあれば○○課長に聞いてください。私からあなたが聞きにくることは伝えてあるからね」
と。
使える条件や困ったときに聞ける人などを明確にしてあげてください。
最後のポイントは仕事の課題(期待)を明確にすることです。
「ここは簡単ではないかもしれませんが、今回、ここができるようになることが〇〇さんの課題です。私もここができるように期待していますよ。
自分のできる範囲でやってみてください。
困ったときはすぐに教えてくれればフォローするからね」と。
課題(期待)が上司と部下で食い違うことがないようになるべく明確に伝えて「どうだろうか?」と部下の考えも聞きハードルを下げてあげましょう。
部下の思考を可能性に向ける

それでもできないと言ってくる場合は、部下の思考を可能性に向けてあげましょう
例えば
「できるとしたら、何があればいいだろうか?」
と質問して
『できない』から『何があればできるか?』と
部下の思考を可能性に向けてあげましょう。
部下からいくつかの可能性があがってきたら
「そう考えているんだ。なるほど。よく考えているね!」
と部下を肯定してあげてください。
その上で必要なものについて話し合いを進めて、部下が自分でやるもの、上司の協力が必要なもの、と線引きしながら上司は部下と伴走していきましょう。
ここまでくれば一安心ですが、放置しないでください。
必ず進捗の確認を行ってください。
「調子はどうかな? 困ったことないかな?」
という声掛けや週に一度の1on1(一対一の対話)をして進捗の確認をしましょう。
伴走というよりはひと手間掛ける感じです。
それを繰り返していくうちに部下も自信が付き独り立ちができてきます。
上司の手間も時間も掛からなくなっていきます。
前向きな部下が誕生していきます。
今回の質問
【部下が前向きになれるために何をしてあげますか?】
次回に続けます!お楽しみ!
